目次
1. SWOT分析とは
SWOT分析とは、「スウォット」分析と呼ばれ、企業や事業の置かれている外部環境と内部環境を整理して簡潔にまとめることができる分析手法です。
経営分野での代表的なフレームワークの1つとして非常によく用いられています。
2. SWOT分析の概要
SWOT分析は、外部環境と内部環境の2つの軸をとり、さらにそれぞれをプラスとマイナスの2つの側面に分けた2×2の4つの象限からなるマトリクスです。
内部環境におけるプラス面は「強み(Strengths)」、マイナス面は「脅威(Weaknesses)」、外部環境におけるプラス面は「機会(Opportunities)」、マイナス面は「脅威(Threats)」と呼び、それぞれの頭文字からSWOTと呼ばれます。
SWOT分析を行うことにより、事業創出の機会や、重要成功要因(KSF : Key Success Factor)を見つけやすくなります。
3. SWOT分析の手順
SWOT分析は次のような手順で行います。
3.1 外部環境の分析
外部環境であるマクロ環境、業界、市場環境を分析し、市場に対する「機会」と「脅威」について整理します。
ここでは、その事業における重要成功要因は何かをよく検討しておくことが重要です。
3.2 内部環境の分析
内部環境である自社の経営資源を競合と比較して分析し、自社における「強み」と「弱み」について整理します。
ここでは、自社の強みであるコア・コンピタンスが何かを見定めることが重要です。
3.3 戦略的示唆の導出
外部環境と内部環境の分析結果を踏まえ、市場における機会と脅威に対して、自社の強みを活用して弱みを乗り越えるにはどうするかを検討し、SWOT分析から得られた示唆とします。
4. SWOT分析の注意点
SWOT分析を用いる上では以下の点に注意する必要があります。
4.1 あくまで整理分析するだけのツールである
SWOT分析は前述の通り、企業や事業の置かれた外部環境や内部環境を整理するためのツールです。
したがってSWOT分析を行えば自動的に望ましい戦略や施策が導き出されるものではなく、分析結果からどのような戦略や施策を採るべきか、またそのための示唆を自分たちで考え出す必要があります。
SWOT分析から戦略を考える手法としては、「クロスSWOT」とも呼ばれる「TOWS(トウズ)」分析を用いることが一般的です。
4.2 SWOT分析単独では主観的になりやすい
SWOT分析における外部環境と内部環境のそれぞれのプラス面、マイナス面にどのような要因をあてはめればよいか、またプラスとマイナスのどちらの面に当てはめればよいか、などについて明確な基準や指針の提供はなく、分析を行う側に委ねられています。
したがって、外部環境のある事象を機会と脅威のどちらに置くか、また内部環境のある要因を強みとするか弱みとするかについては、他の分析手法やデータなどを用いて判断する必要があります。
外部環境の分析手法であれば、PEST分析、5 Forces分析、3C分析、内部環境の分析手法であれば価値連鎖(バリューチェーン)、マーケティングの4Pなどがよく用いられます。
ただし、これらの手法も定性的な分析になりがちなので、定量的なデータと組み合わせることが効果的です。
5. まとめ
SWOT分析とは、「スウォット」分析と呼ばれ、企業や事業の置かれている外部環境と内部環境を整理して簡潔にまとめることができる分析手法です。
経営分野での代表的なフレームワークの1つとして非常によく用いられています。
SWOT分析は、外部環境と内部環境の2つの軸をとり、さらにそれぞれをプラスとマイナスの2つの側面に分けた2×2の4つの象限からなるマトリクスです。
内部環境におけるプラス面は「強み(Strengths)」、マイナス面は「脅威(Weaknesses)」、外部環境におけるプラス面は「機会(Opportunities)」、マイナス面は「脅威(Threats)」と呼び、それぞれの頭文字からSWOTと呼ばれます。